せきぶんぶん

日々の生活、思ったこと感じたこと

第1回 高校物理

 

 

物体の位置と速度

物体の位置と速度についてをまとめておこうと思う。初めは簡単に一方向(1次元)だけの運動で考える。物理の習いたての一番初めに「なんだこれは?」となる以下の3つの式はこれであったはずだ。

これらの式について順番に説明していく。


 

 

 

 

\(v=v_0+at\)

時刻は秒[s](英語でsecond)と使うのが一般的なので少しばかり注意して欲しい。

この式を言葉で説明すると「物体の加速度\(a\)に経過時間\(t\)をかけた値+初速度\(v_0\)=時刻\(t\)での物体の速度\(v\)」ということである。文字が複雑で見えづらい式に見せているが実はただの一次関数である\(a\)が一定値の場合だけだが)。実際に自分で縦軸を$v$、横軸を\(t\)として書いてみてほしい。(ヒント:中学生に戻って\(v\)を\(y\)、\(t\)を\(x\)に置き換え、\(a=9.8\)、\(v_0=10\)くらいでグラフをかければ良い!)

 

 

 

 

 


せきぶんぶん

第5回 経済学

 

 

第5回 経済学


 

 

     先物取引の短所

  • 将来の現物価格を予想できるとは限らない
  •  

     

    実需筋:満期日の価格に関心→呼値は似ている
    投機筋:途中の価格動向に関心→呼び値は様々

    →投機筋同士で契約⇨先物価格が乱高下することもある

     

     

  • リスク移転はモラルハザードを生みやすい
  •  

     

    倫理観の欠如:失業保険を充実させると安易に失業する人が増える

    自らのリスクを手放しても、社会全体のリスクがなくなるわけではない。リスク移転の機能が安易な取引を生み、社会全体のリスクが増えても無関心な人を増やす。

     

     

  • 新たな損失機会の提供

  • 現物市場の流動性の向上
  •  

     

    流動性を向上させると現物価格を乱高下させることもある。特に投機筋同士の契約が多くなると、価格が乱高下しやすくなる。

     

     


         先物取引の歴史

  • 紀元前
  •  

     

    先渡取引、現物取引

     

     

  • 1730年 (江戸時代)
  •  

     

    先物取引 @堂島 (大阪)
    「米相場会所」大岡越前

       ↓

     

     

      沈下
    • 戦時中の価格統制で約定価格の信頼性が低下
    • 悪徳業者の存在で先物に悪いイメージがあった

  • 1848年
  •  

     

    穀物の現物・先物取引 @シカゴ商品取引所:CBOT (アメリカ)

     

     

  • 1865年
  •  

     

    先物取引の開始

       ↓

     

     

      沈下
    • 現物価格の乱高下で先物取引が犯人として政府に弾圧される

  • 1919年
  •  

     

    CBOTの弟「シカゴ商業取引所(CME)」が設立。
    前身「卵・バター取引所」

    1969年 23代会長Leo Melamed
    取引量はCBOTの1/20で存続の危機であった(生牛と冷凍豚肉)。

     

     

  • 1972年5月16日
  •  

     

    国際通貨市場(IMM)設立
    (外貨の先物価格)

     

     

    国際通貨市場について

    外貨に注目した理由

    1. 保存コストが安い
    2. 標準化が容易に
    3. 供給量が多い

    IMMが成功した理由

  • 諦めなかった
  • 周囲の理解 (危機感の共有)
  • 運 (1743年 変動相場制への移行)
  •  

     

    変動相場制とは...今までは米ドルはいつでも金と交換できたが、これをやめることにしたということ

     

     

    金融派生商品(デリバティブ)の先駆け

    金融派生商品とは『複数の金融商品(現物・先物)を組み合わせた商品』を意味している。

  • 金融派生商品取引の拡大
  •  

     

    →日本にも逆輸入(1985年 国債先物取引)

     

     

  • 投機的取引の拡大
  •  

     

    →金融指標(株価指数金利)の派生商品開発

     

     


         株価指数

    ex) 日経平均TOPIX...

    『多くの株価をもとに算出される値』
    『株式市場の現状を伝える』
    『景気指数』


     

     

     


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    第4回 経済学

     

     

    第4回 経済学


     

     

     

     

  • 先物取引の制度

  •  

     

     

     

    先物取引の制度の以下4つについてまとめた。

    1. 証拠金
    2. 追い証(追加証拠金)
    3. 取引コスト(二層構造)
    4. 規制

     

     

    先物取引の重要な機能4つについてまとめた

    1. 将来の現物価格を予想
    2. リスク移転
    3. 新たな利益機会の提供
    4. 現物市場の流動性向上

     

     

     

     


  • 証拠金

  •  

     

     

     

    証拠金とは支払い義務不履行に備えて市場が預かる保証金 のことである。その大きさは約定金額(=約定価格×契約単位数)の一定割合で決定される。

    考え方

      • 市場は売り手から商品を受け取って現物市場で売却。その売却で得られた代金を売り手に渡す

    • 常に必要額を満たすように証拠金の時価評価する

    事例:4月1日(本日);4月4日(満期日)

    4月1日

    A「4日に100万円で商品を1単位買う」
    B「4日に100万円で商品を1単位売る」

    4月1日 証拠金預かり

    A(10万円)------B(10万円)
    終値 97万円
    必要額=100万円+10万円

    4月2日 証拠金値洗い

    A(7万円)-----B(13万円)
    終値 98万円
    必要額=前日終値97万円+評価額13万円

    4月3日 証拠金値洗い

    A(8万円)-----B(12万円)
    終値 101万円
    必要額=前日終値98万円+評価額12万円

    4月4日 証拠金値洗い

    A(11万円)-----B(9万円)
    終値 99万円
    必要額=前日終値101万円+評価額9万円

    4月5日 証拠金値洗い

    A(9万円)-----B(11万円)
    必要額=前日終値99万円+評価額11万円

     

     

     

     

  • 追い証(追加証拠金)

  •  

     

     

     

    先物価格は変化する。

     

     

     

     

  • 先物価格が乱降下したとき
  •  

     

     

     

    →4月2日の終値が50万円までさがったとする。
    このとき、4月3の値洗い
    50万円+評価額60万円=必要額
    となるので、Aに不足分40万円を求める。

    現実には「証拠金維持水準」が決められており、それを下回ると追い証が請求される。

    契約成立時に証拠金は預かる。しかし、注文時、反対売買時には不要。

     

     

     

     

  • 取引コスト(二層構造)

  •  

     

     

     

    取引コストは当事者、商品、市場によって異なる。

     

     

     

     

  • 規制

  •  

     

     

     

    規制の種類は2大きく分けて2種類存在する。

    法律について

    • 法律:国会の承認
    • 政令:法律の運用や解釈を定める(内閣が発令)
    • 省令:政令の運用や解釈を定める(担当省が発令)
    • 通達:省令の運用や解釈を定める(官庁が発令)

    株価指数先物取引を規制する法律
    =金融先物取引法の政令

    金融商品取引法

    (2006年6月7日成立、翌年2007年9月30日施行)

     

     

     

     


  • 将来の現物価格を予想

  •  

     

     

     

    満期日の現物価格に収束
    なぜなら、現物との裁定取引により、絶えず現物価格との差は縮まってくるため

     

     

     

     

  • リスク移転

  •  

     

     

     

    5月1日 約定価格110万円

    D社反対売買

    「10月1日に110万円で小麦を売る」
    (単純取引):4月5月の組み合わせ

    差金決済により10万円得る。

    仮に、4月1日以降先物価格が100万円以上の値をつけることがなければ、D社は反対売買しても損失を被るリスクがあった。

    4月1日のC社とD社の取引(C社からD社にリスクが移った)

    C社

    将来の販売収入の現象というリスクを回避

    D社

    4月1日以降、先物価格が100万円以上の値をつけることがなければD社は反対売買しても損失を被るリスクを受けとった。

     

     

     

     

  • 新たな利益機会の提供

  •  

     

     

     

    現物市場だけでは、現物との裁定取引はできなかった。値下がり局面での投機は、売りから入る必要があり、それは現物取引では困難であった。

     

     

     

     

  • 現物市場の流動性向上

  •  

     

     

     

    注文が契約として成立しやすい性質

     

    いろいろな呼び値でたくさんの注文が出ている→流動性高い

    先物取引の存在が現物注文の注文を増やしている。

     


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    第2回 心理学

     

     

    人格障害(パーソナリティ障害)


     

     

    人格の概念の中には「気質」と「体質」がある。

    DSMと呼ばれる多軸診断を使って人格障害を分類する。


    病気について
  • 病因論
  •  

     

    病気の原因を特定する。原因を叩く。(心理学ではこれの原因がはっきりしないことが多い。)

     

     

    • 症状論
    • 治療論

     

     

     


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    第3回 経済学

     

     

    第3回 経済学

    今回の目的は先物取引の目的を理解することである。以下に内容を具体的に並べた。


     

     

    実需と投機という概念

    まずは、具体例として鉄を購入したいE社の状況が以下のような場合で考える。

    E社の状況

     

     

    現物価格 先物価格
    4月1日(本日) 70万円 80万円
    翌年4月1日(満期日) 100万円(予想)  

     

     

    E社はこれまでの経験から値上がりを予想した。

      市場にこのE社と他のF社が以下の注文を市場に出したとする。
    • E社 「翌年4月1日に80万円で(形式的には市場から)鉄を買う」
    • F社 「翌年4月1日に80万円で(形式的には市場から)鉄を売る」

    この契約によってE社は購入コストの増大リスクをヘッジ(買いヘッジ)したことになる。しかし、このときのF社は満期に100万円まで上がる予想があるのに、その時期に20万円の損をする注文をしたのはなぜだろう??実需関連ならばF社は高く売りたいはずである。

    つまり、F社の目的は投機である。先物取引では今回の商品である"鉄"を所持していなくても鉄を売る契約をすることができる。先物価格は変動する。実際に6月1日に先物価格が72万円まで下がった。としよう。

    F社 「翌年4月1日に72万円で鉄を買う」(単純取引)
    →差金決済により、8万円を受け取ることができた。しかしこれは利益を得られる保証はなかったことに注意しなければならない。

    このような役割をするのを投機筋といい、先物取引には必要で重要な役割を果たしている。


    先物価格と現物取引の連動性

    満期日当日になると(先物取引の価格)=(現物取引の価格)となる。ここで、仮に、(先物価格)>(現物価格)となったときがあった場合、そのときに「先物を売って現物を買う(すなわち安く買って高く売る)」とすれば確実に利益を得ることができる。このことを裁定取引という。

    では、なぜ「満期日当日になると(先物取引の価格)=(現物取引の価格)となる」のだろうか...

    それは裁定取引を知っている人が多いので、(先物価格)>(現物価格)となると

    • 先物市場において供給(売り注文)が増える→先物価格が減少する
    • 現物市場において需要(買い注文)が増える→現物価格が増える

    これが投機的な注文がなくなるまで続くので満期日当日になると(先物取引の価格)=(現物取引の価格)となる。

    裁定取引について

    具体例で計算する

    仮に満期日に至る途中で先物価格>>現物価格となったとしよう

     

     

      先物価格 現物価格
    4月1日(本日) 100万円 80万円
    10月1日(満期日) \(x\)円 \(x\)円

     

     


    確実に利益を得る取引裁定取引が存在する

     

     

    現物との裁定取引 先物価格 現物価格
    4月1日(本日) 100万円で売る 80万円で買う
    10月1日(満期日) \(x\)円で反対売買 \(x\)円で売る
    損益 \(100\)万-\(x\) \(x-80\)万円

     

     

     

    つまり、\(x\)がいくらであっても\(20\)万円が確保できる。なお、4月1日の取引だけでも裁定取引である。

    • 先物>現物ならば...(先物売り+現物買い→買い裁定)
    • 先物<現物ならば...(先物買い+現物売り→売り裁定)

    この種の注文は利益が出ないことがわかるまで、つまり先物価格と現物価格が等しくなるまで続く。だから最終的には常に先物価格と現物価格が一致するように力が働く。


    先物取引のいろいろ

    • 実需筋:売りヘッジ、買いヘッジ
    • 投機筋:単純取引、現物との裁定取引スプレッド取引、売りヘッジ、回ヘッジ

    スプレッド取引

    一般に、満期日は複数存在するので先物価格も複数存在する。

    ある投機筋が適正な価格差を10万円と予想している。

     

     

    本日4月1日 先物 先物価格
    6月1日(満期日) 6月物 95万円
    9月1日(満期日) 9月物 90万円

     

     

     

    これを見た投機筋は

     

     

    1. (6月物を基準として)9月物は85万円であるべきだが90万円かあ..高いなあ..
    2. (9月物を基準として)6月物は100万円であるべきだが95万円..安いな

     

     

    のどちらかを思い浮かべるだろう。

    仮に1.と考えたとしよう。そのときの投機筋は

    投機筋「ならば、高い方(9月物)を売って安い方(6月物)を買おう。そして適正な価格差が実現したところで反対売買をすればいい!」と考える。

    実際に以下のようになったとする

     

     

    スプレッド取引 6月物 9月物
    4月1日 95万円で買う 90万円で売る
    5月23日 89万円で反対売買 79万円で反対売買
    差金 -6万円 11万円

     

     

    この場合、差金の5万円の利益となる。しかし、適正な価格差が実現する保証はないので裁定取引ではないことに注意しなければならない。


    投機筋の売りヘッジ、買いヘッジ

    投機筋でも売りヘッジと買いヘッジが存在する

     

     

    投機筋の売りヘッジ 現物取引 先物取引
    4月1日 120万円で買う(値上がり期待) 130万円で売る
    6月1日 約定価格100万円 110万円で反対売買(連動性)
      評価損20万円 差金20万円

     

     

    評価損とほぼ同じくらい(下がるor上がる)

     

     

     


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    第1回 統計力学

     

     

    第1回 統計力学

      量子統計力学には
    1. Fermi-Dirac(FD)統計
    2. Bose-Einstein(BE)統計
    3. がある。

    今回の目的は以下の5つであった。


     

    フェルミ統計について

    • 中性子、電子、陽子はフェルミ粒子(フェルミオン)である。「パウリの排他率」によって量子数\(k\)の状態を占有する量子数は \[ n_k=0 または 1 \] である。
    • フェルミ粒子のスピンは \[ s=\frac{1}{2},\frac{3}{2},...(半 整 数) \]
    • フェルミ粒子の波動関数は、変数の入れ替えで"反対称"。つまり \[ c=-1 \] ex)粒子が2つの場合 \[ \psi(x_1,x_2)=c\psi(x_2,x_1) \]

     

    まずはじめに量子統計の性質である粒子が区別できないという考えの下、2つの粒子の波動関数の重ね合わせについて考える。粒子の区別ができないので、位置\(x_1\)または\(x_2\)に状態\(k\)の粒子、位置\(x_2\)または\(x_1\)に状態\(k'\)か\(k\)の粒子があったとする。このときの波動関数は \[ \psi(x_1,x_2)=\psi_k(1)\psi_{k'}(2) \] と \[ \psi(x_2,x_1)=\psi_k(2)\psi_{k'}(1) \] の重ね合わせでかける。すなわち \[ \psi(1,2)=A\psi_k(1)\psi_{k'}(2)+B\psi_k(2)\psi_{k'}(1) \]1,2を入れ替えて \[ \psi(2,1)=A\psi_k(2)\psi_{k'}(1)+B\psi_k(1)\psi_{k'}(2) \] とかける。ex)に示した式 \[ \psi(x_1,x_2)=c\psi(x_2,x_1) \]に \[ c=-1 \] を代入して計算すると \[ \psi(1,2)=A[\psi_k(1)\psi_{k'}(2)-\psi_k(2)\psi_{k'}(1)] \] 規格化すると \[ \psi(1,2)=\frac{1}{\sqrt{2}}[\psi_k(1)\psi_{k'}(2)-\psi_k(2)\psi_{k'}(1)] \]と波動関数が求められる。

    次に2粒子が同じ位置になる確率を求める。これはつまり先ほど求めた波動関数に \[ x_1=x_2=x \]として代入し \[ |\psi(x,x)|^2 \] を計算すれば良い。実際に求めると \[ |\psi(x,x)|^2=|\psi^*(x,x)\psi(x,x)|\\ =|0|=0 \] が得られ、これはフェルミ粒子が2つ同じ位置に来ることはないことを意味している。(強い斥力)


    ボース統計について

    • 光子、ヒッグス粒子はボース粒子(ボソン)である。量子数kの状態を占有する粒子数は \[ n_k=0,1,2,3,...,\infty \]
    • ボース粒子のスピンは \[ s=0,1,2,... \]
    • 変数の入れ替えで"対称"つまり \[ c=1 \] ex)粒子が2つの場合 \[ \psi(x_1,x_2)=c\psi(x_2,x_1) \]

     

    今回もフェルミ粒子でやったことと同じことを考える。重ね合わせた波動関数の符号が\(+\)になることから \[ \psi(1,2)=A[\psi_k(1)\psi_{k'}(2)+\psi_k(2)\psi_{k'}(1)] \] となり、規格化して \[ \psi(1,2)=\frac{1}{\sqrt{2}}[\psi_k(1)\psi_{k'}(2)+\psi_k(2)\psi_{k'}(1)] \]となる。

    2粒子が同じ位置になる確率は \[ \psi(x,x)=\frac{1}{\sqrt{2}}2\psi_k(x)\psi_{k'}(x) \] より \[ |\psi(x,x)|^2=2|\psi_k(x)\psi_{k'}(x)| \] 古典統計力学での確率を \[ P_古=|\psi_k(x)\psi_{k'}(x)| \]とすれば \[ |\psi(x,x)|^2=2P_古 \]が得られる。(引力)


    3粒子の波動関数

    まずはじめに区別できる古典粒子が3つの場合の波動関数は \[ \psi(1,2,3)=\psi_{k_1}(1)\psi_{k_2}(2)\psi_{k_3}(3) \] であることを確認しておく。これを踏まえて、フェルミオンとボソンの粒子が区別できない場合の波動関数を求める。

     

    フェルミ粒子が3個の場合の波動関数は \begin{align} \psi(1,2,3)&=\frac{1}{\sqrt{3!}} \begin{bmatrix} \psi_{k_1}(1) & \psi_{k_2}(1) & \psi_{k_3}(1) \\ \psi_{k_1}(2) & \psi_{k_2}(2) & \psi_{k_3}(2) \\ \psi_{k_1}(3) & \psi_{k_2}(3) & \psi_{k_3}(3) \end{bmatrix}\\ &=\frac{1}{\sqrt{3!}}[\{\psi_{k_1}(1)\psi_{k_2}(2)\psi_{k_3}(3)+\psi_{k_2}(1)\psi_{k_3}(2)\psi_{k_1}(3)+\psi_{k_3}(1)\psi_{k_1}(2)\psi_{k_2}(3)\}\\&-\{\psi_{k_1}(1)\psi_{k_3}(2)\psi_{k_2}(3)+\psi_{k_2}(1)\psi_{k_1}(2)\psi_{k_3}(3)+\psi_{k_3}(1)\psi_{k_2}(2)\psi_{k_1}(3)\}] \end{align}

    である。3粒子が同じ位置にくる確率\(|\psi(x,x,x)|^2\)は \[ \psi(x,x,x)=0 \] より \[ |\psi(x,x,x)|^2=0 \] となる。これからもフェルミ統計の場合は粒子が同じ位置に存在できないことが言える。

     

    • ボソン

     

    ボース粒子が3個の場合の波動関数はさきほど書いたフェルミオン波動関数の間の符号を\(-\)から\(+\)に書き換るだけでよい。つまり \begin{align} \psi(1,2,3)=&\frac{1}{\sqrt{3!}}[\{\psi_{k_1}(1)\psi_{k_2}(2)\psi_{k_3}(3)+\psi_{k_2}(1)\psi_{k_3}(2)\psi_{k_1}(3)+\psi_{k_3}(1)\psi_{k_1}(2)\psi_{k_2}(3)\}\\&+\{\psi_{k_1}(1)\psi_{k_3}(2)\psi_{k_2}(3)+\psi_{k_2}(1)\psi_{k_1}(2)\psi_{k_3}(3)+\psi_{k_3}(1)\psi_{k_2}(2)\psi_{k_1}(3)\}] \end{align}

    である。

    3粒子が同じ位置にくる確率\(|\psi(x,x,x)|^2\)は \begin{align} |\psi(x,x,x)|^2&=\left|\frac{3!}{\sqrt{3!}}\psi_{k_1}(x)\psi_{k_2}(x)\psi_{k_3}(x)\right|^2\\&=3!P_古(x) \end{align} (ただし\(P_古(x)=|\psi_{k_1}(x)\psi_{k_2}(x)\psi_{k_3}(x)|\))

     


    \(N\)粒子の波動関数

     

    \(N\)個のフェルミオンの場合、波動関数は \begin{align} \psi(1,2,,...,N)=\frac{1}{\sqrt{N!}} \begin{bmatrix} \psi_{k_1}(1) & \psi_{k_2}(1) & ... & \psi_{k_N}(1) \\ \psi_{k_1}(2) & \psi_{k_2}(2) & ... & \psi_{k_N}(2) \\ ... & ...& ... & ...\\ \psi_{k_1}(N) & \psi_{k_2}(N) & ... & \psi_{k_N}(N) \end{bmatrix} \end{align} となる(スレーター行列式)。\(N\)粒子が同じ位置にくる確率\(|\psi(x,x,...,x)|^2\)は \[ \psi(x,x,...,x)=0 \] より \[ |\psi(x,x,...,x)|^2=0 \]

     

    • ボソン

     

    ボース粒子が\(N\)個の場合、3粒子のときと同様に波動関数はさきほど書いたフェルミオン波動関数の間の符号を\(-\)から\(+\)に書き換るだけでよい。

    \(N\)粒子が同じ位置にくる確率\(|\psi(x,x,...,x)|^2\)は \[ |\psi(x,x,...,x)|^2=N!P(x) \] \((P(x)=|\psi_{k_1}(x)\psi_{k_2}(x)...\psi_{k_N}(x)|)\)

     


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    第2回 経済学

     

     

    第2回 経済学

    メインテーマは主に先物取引の仕組みを理解すること。今回の目的は以下の4つであった。


     

    それぞれの取引の概要(先物,先渡,現物)

     

    先物取引とは現時点で一定の将来の一定期日に一定の価格で商品を受け渡す契約を交わすことである。特徴は一方的に途中解約が可能という点である。

    (先物取引の例)

    4月1日 A社:「1年後に100万円で商品を売る」
      (注文を市場に出す)

    4月1日 B社:「1年後(満期日)にA社から100万円(呼値)で商品(商品)を買う」
      (注文を市場に出す)

    4月1日 A社:「1年後に100万円で商品を市場に売る」
       約定価格→市場が公表(呼値の参考になる)


    市場の役割:
    3点が等しい売り注文と買い注文を結びつけ、双方に契約成立を伝える(相手は伏せる)。

    契約の中身:
    市場が間に入って契約(市場取引)。→一方的な途中解約可能

     

    途中解約のしくみ

    契約から3ヶ月後、約定価格が90万円となったとする。

    7月1日 A社:「9ヶ月後に同一の商品を買う」
      (注文を市場に出す)

    7月1日 C社:「9ヶ月後に90万円で同一商品を売る」
      (注文を市場に出す)
    →A社契約成立

    (7月1日時点でのA社の保有契約)
    「翌年4月1日に100万円で商品を市場に売る」
    「翌年4月1日に90万円で同一商品を市場から買う」

     

     

     

     

    これらの契約が7月1日に契約実行される。これは商品の受け渡しを省略して差額のみ現金の受け渡しを行う(差金決済)。

    すなわち、A社は10万円受け取り、市場は10万円支払う。

     

     

     

     


     

    • 先渡取引

     

    先渡取引とは、先物取引とほぼ同じだが、一方的に途中解約ができないverである。

    (先渡取引の例)

    A社:「1年後にB社に70万円で商品売る」

    B社:「1年後にA社から70万円で商品を買う」


    取引当事者の話し合いで契約(相対取引)

    一方的な途中解約不可能

     

      補足事項
    1. 反対売買...途中解約のために反対の契約を得ること。
    2. 途中解約をしないと、当初の契約通り契約実行(受け取決済)される。また、取引相手は市場が指定し、代金決済は市場を介する。
    3. 7月1日のA社の注文は、反対売買のために使う必要はない。新規の契約追加としても良いのである。しかし、新たに注文したものがどちらなのかを注文時に市場に伝える必要がある。

     


     

     

    現物取引とは、現時点で一定の価格で商品を受け渡す契約を交わすことである。

     


    取引の目的

    • 現物取引の目的...実需投機
    • 実需...生産の裏付けがある。生産したものを売る、原料を購入して生産
    • 投機...安く買って高く売る
    • 先物取引の目的...実需関連と投機

     

    生産物販売のC社と原料購入のD社の例

    C社の状況

    小麦 現物価格 先物価格
    4月1日(本日) 120万円 100万円
    10月1日(満期日) 60万円(予想)  

    注)現物価格とは、現物取引における約定価格のこと

    4月1日 C社「10月1日に100万円で小麦を売る」という注文を市場に出す

    4月1日 D社「10月1日に100万円で小麦を買う」という注文を市場に出す


    C社の目的...将来の販売収入の減少というリスクを回避できた(この種の先物取引は、売りヘッジと呼ばれる)。

    D社の目的...実需関連ならできるだけ安く買いたい
    →つまり投機

     

     

     

     

    ノートで現物価格と月、先物価格と月、の関係グラフを参照

     

     

     

     

    この2つの連動性は第3回を参照

    5月1日 約定価格が110万円となっている。

    D社 反対売買「10月1日に110万円で小麦を売る(単純取引:4月5月の組み合わせ)」→差金決済により10万円を得る。しかし、先物価格が4月1日以降に100万円を上回る保証はなかった。

    投機筋(D社)がいないと、C社はリスクヘッジができなかった。先物取引には常に投機筋の存在が不可欠なのである。これがD社の役割りである。

     


    せきぶんぶん